もぐおのかばん

もぐおがいろいろ吐露します

昭和のキャンプでの思い出

今週のお題「キャンプ」

 

今から30年以上前、僕が中学生の時には、

夏休みの間に2日間の日程で行われる行事「キャンプ」がありました。

中学生時代に3回参加しているけれど、

2年生の時のキャンプだけは、忘れることができません。

 

キャンプは、学校のグラウンドで行っていました。

班分けは、事前に決まっていて、テントの設営係、食事係、出し物係の

担当を決めました。

僕は、テントの設営係を担当してました。

その時は、早くテントを建てたら、かっこいいと思ってて、

競い合って作業をしてました。単純な年頃でした。

 

夕飯は、定番のカレーライスでした。

グラウンドで食べたので、普通に外で食べたカレーライスの味だった。

今思えば、女子がカレーライスを作ってくれたという

貴重な体験だったなあ。

そして夕飯の後は、キャンプのメインイベント、

キャンプファイヤー」の時間。

グラウンドの真ん中に、高く組んで積まれた木に、

生徒会長が火をつけて一気に燃え上がった。

高く上がる炎、舞い散る火の粉、まさしくキャンプファイヤー

キャンプが終わってもしばらくの間、そこだけグラウンドの

土が黒くなっているけど…。

 

校長先生の話があって、各班ごとに出し物をした。

出し物は歌をうたった。

全部の班の出し物が終わり、最後に「燃えろよ 燃えろ」を歌った。

みんな輪になって手をつないだ。僕の両サイド、男子。チックショー!

「もえろよ もえろーよ 炎よもえろー

火のこを巻き上ーげー てーんまでこがせー」

火に照らされて赤く染まる顔。

みんな、パチパチッと音を上げて舞い上がる火の粉を見つめていた。

キャンプはクライマックスに突入した。

 

そして、キャンプは最悪の結末を迎える…

 

テントに入り、すぐ寝た。

しかし、テントを叩く大粒の雨で目が覚めた。

「大雨や!」

どうすることもできず、テントの中でじっとしていた。

とうとうテントの中に水が入ってきた。

その時、テントの入口を開けて先生が

「体育館に避難!」と連絡してきた。

僕はどしゃぶりの雨の中、体育館へ走った。

 

体育館に着いた時には着ていた体操服がぬれてしまっていた。

中は、避難した生徒でざわついていた。

毛布が1枚配られ、どうやらここで一晩過ごすようだ。

しかし、ぬれたままの体操服を着たまま、体育館の床に毛布1枚

敷いただけで横になっていると、むちゃくちゃ寒い!

夏といえども風邪ひくぐらい寒かった。

 

電気を消され、暗闇の中震えていた。

「寒い、寒い、寒い…」

鼻水が出てきて、寒気がしてきた。

朝が早く来てくれ!と本気で願った。

 

目が覚めた。気づかぬうちに眠っていたようだった。

寒いし、喉が痛い、鼻もつまっている。完全に風邪をひいてしまった。

隣で寝ていた同じクラスの奴が嫌な顔で言った。

「いびきがうるさくて、眠れんかったわ。」

「誰の?」

「お前や!」

僕はショックで声が出なかった。

体調不良と疲れで、いびきをかいてしまっていたらしい。

全校生徒が集まって寝ている中で、いびきをかいて寝ているとは、

どえらい恥をかいてしまった。

 

キャンプのいい思い出が、あまりなかったけれど、

早朝の、霧がかかって少しヒヤッとした空気のキャンプ場の

あの雰囲気だけは好きやったなあ。