もぐおのかばん

もぐおがいろいろ吐露します

知らないで使ったら死んでたかも知れなかった話

年末になると大掃除を意識して余計なとこにも目が行く。

その日、なぜか家の階段に備え付けている消火器が気になった。

いつから置いていたのか定かではない。ところどころにサビが浮いている。

「使用期限は?」

持ち上げてラベルを見てみる。

 

平成12年....

 

20年以上の年代物。

「これはヤバいんじゃないんか....」と同時に、ある漫画の話が

頭に浮かんだ。

 

「こんな死に方はゴメンだ!」

 

この漫画にはいろんな死に方をした人が紹介されている。

その中に消火器が出てくる話があったのを思い出した。

姑が消火器を拾ってきて、嫁がその消火器を使ったところ爆発し、その破片が

嫁の頭に直撃して脳挫傷で亡くなってしまったという話があった。

 

すると目の前の今までふつうに置いておいた消火器が危険物に見えてきた。

「もしかしてショックを与えたら爆発するん違うか?使ってたらヤバかったな....」

なんかかなり恐ろしくなってきた。

 

どうするか?新しく買いなおすか?

どこで?ホームセンターに売ってるのか?

それとも処分するか?

ゴミ収集センターはダメだ!消火器は受け付けてない。

消火器専門処分センターはOKやけど、どこにあるんや?

近くにないわ!

いろいろ頭に浮かんできた。

 

落ち着いて調べてみると、近所のホームセンターで新しい消火器を買ったら

古い消火器を引き取ってくれるということが分かった。

後は、ホームセンターまで消火器を持っていけば一件落着だった。一応一安心。

 

 

実は消火器を実際に火事で使ったことがある。

昔は学校や工場、各家庭に焼却炉というものがあった。

燃えるごみはふつうに焼却炉で燃やしていた。

 

その日は夜勤で休憩になったので外の自動販売機に降りて行った。

すると焼却炉の横に積んであったダンボールの山が燃えているではないか!

慌てて消火器を探してきて火を消した。

 

昼勤務の人が掃除した焼却炉の灰の上にダンボールを積んだのが原因だった。

灰の中に火種が残っていて、じわじわとダンボールが焼けていき、最終的に

火事になってしまったというワケ。

 

 

もう一つ消火器の思い出がある。

あれは、40年位前のこと、消火器は玄関の棚の上に立てて置いていた。

おばあちゃんが雑巾で拭き掃除をしていた。

棚の上は高くてとどかないので椅子の上に乗って掃除していた。

不注意で消火器に手が当たり消火器が倒れた。

ゴロゴロっと棚の上を転がり玄関の硬い土間に落ちて「ゴンッ」と音がした。

と同時にピンが抜け、なぜかレバーを握ってないのに消火剤が噴射されて

その勢いでグルグルグルっと消火器が土間の上を回転し始めた。

すぐに目の前が真っ白になって視界ゼロ。おばあちゃんの叫び声だけ聞こえる。

消火器の噴射が止まり、髪の毛が真っ白の脱力したおばあちゃんが現れた。

まさしく、ドリフのコントのような光景。

「だめだこりゃ....」

この後、おばあちゃんはおじいちゃんに、めっちゃ𠮟られとった。

 

 

新しい消火器をホームセンターで買ってその帰り、また思い出した。

そういえば前にいた会社の副工場長が仕事中に消火器詐欺にあって高い消火器を

何本も買ってたな....当然払ったのは会社のお金からやったけど。

 

 

なんか意外に消火器の思い出話がたくさんあったなぁ。

ろくな思い出じゃなかったけど....

まあ、とにかく消火器の使用期限に気が付いてよかったわ!

 

....やけど20年以上放っておくのは論外やったな....