もぐおのかばん

もぐおがいろいろ吐露します

グレーゾーンは中途半端で危険

通っていた小学校で禁止されていることがあった。

それは、車道で自転車に乗るということ。

今では、「しょーもなっ」と一言で吐き捨ててしまうが

当時の自分にとって校則とは絶対的なものだった。

自転車を車道で乗ってるのが見付かったら、終わりの会でクラス全員の前で

つるし上げられるのを覚悟せねばならなかった。

ホンマキッツいでしかし~。

 

乗ったらダメだけど、不思議とみんな自転車を買ってもらっていた。

自分もおじいちゃんに買ってもらっていた。

車道を乗れないならどこを乗るねん?と疑問がわくのは当然。

田舎には自動車が通る道ともう一つ農道というものがあるんですわ!

農道とは軽トラや耕運機など、田畑で働くクルマが田んぼや畑に行くための道。

自転車を農道で乗るのは、校則的にはオールOK!

農道というオフロードを小学生が自転車で爆走していた。

でも車道はふつうに降りて押してましたけどね...

 

ある日「みんなで遊ぼう」と招集がかかった。条件として自転車持参。

集合場所は友達の家、約3キロの距離。農道はなく、すべて車道。

途中に長い下り坂もある。

ずっと自転車を押して友達の家まで行くのは、困難な道程だった。

 

しかし妙案を思いついていた。

自転車に乗ってはいるが乗ってはいない、いわばグレーゾーンの乗り方

(乗り方と言うてる時点でもう乗ってると思うが...)を開発した!

それは自転車の左側に立って、ハンドルを掴み左のペダルに自分の右足を乗せる。

そして左足で地面を蹴って進む、いわゆるキックボードのような乗り方だった。

(サドルに座っていないから乗ってはいないという屁理屈)

 

左の足で地面を蹴って進む。しかし平地は実際、普通に押したほうが楽だと気付く。

そして待望の長い下り坂に差し掛かかった。

自転車という乗り物の本領発揮。スーッと坂を転がるように下っていく。

もちろんキックボード風の乗り方。順調です。

ところが、坂が終わりに差し掛かった時、自分の自転車の乗り方に対する

グレーなやり口に不安を覚えたのか、

それとも、思った以上にスピードが出て、急ブレーキになったのか、

ハイッ!案の定バランス崩して転びました。

その時負ったの左目の端の傷は今でも残っとります。

 

ルールを破って普通に乗っていればケガもなかっただろう。だが、できなかった。

いや、したくなかった。普通に乗る自分が許せなかった!

俺は、あの時感じたノードーでは味わえない、竦み上がるほどのスピードを

生涯忘れない......

 

いや!ビビッて転んでトラウマになっただけですからー