柴犬は「しばけん」じゃなくて「しばいぬ」が正式名称やで
ウチで犬を飼っている。名前は「まる」。
昔から犬をずっと飼っていて、前の犬が病で亡くなった時に、
「寂しいのでまた犬を飼おう」ということになった。
そしてとりあえず地元の保健所に電話して
「保護している犬がいたら貰いたい」
と言ったら、すぐに軽トラに乗って「まる」がやってきた。
保健所の人は「飼い主が現れたら返してあげてくれ」と言ったが、結局飼い主は
現れなかった。
来た時から結構身体は大きかったけれど、何歳かは分からない。
わかったことは、「柴犬のオスである」ということと、
「なぜかブルブルっと頭を左右によく振る癖」
があることだけだった。
「まる」もウチに来てもう15年以上過ぎた。
もう完全に老犬の域に入っている。
いろいろ病気もある。
ついこないだまでは皮膚病みたいなのにかかって、下半身がハゲた。
市販の薬を毎日塗ってなんとか収まって、やっとまた毛が生えた。
今は右耳の外耳炎が再発したのと、右後ろ脚つけねの謎の痛み。
散歩のとき、右後ろ脚を少しかばいながら歩いている。
それでたまにバランスがうまくとれないのか、いろんなとこに落ちる。
溝や道路ののり面はもちろん、2メートル下の川にまで落ちそうになって
リードと首輪で宙吊りになったのを、何とか引き上げたことがある。
最近は死んだように眠る。
近寄ってもまったく起きん。
ポンポンと何回か叩くと、スゴくびっくりしてビクッとなって目を開ける。
昔は近づいただけで気配を察知して目をパチッと開けて起き上がってたのに....
前まではシカとかイノシシが家の裏にやってくるとずっと吠えまくてったのに、
今は、自分が💩した時にだけ何時でもおかまいなしに、吠える。
まるで💩をしたことを報告するかの如く
「ウォオオオオオオ~ウォオオオオオオ~.....」
と💩を片付けるまで吠え続けた。
先日行った病院の入院病棟で、入院してたジイさんがずっと
「おーい、おーい、おーい、お~~~~い」
と叫び続けていたのが聞こえて、ウチの犬を思い出したわ。
まったく両方、誰か来るまで吠え(叫び)続けとるからなあ。
ジイさんに叫ばれる看護師も、犬に💩で吠えて呼ばれる自分もホンマかなわんよ。
老いとは、すべての生き物に平等にやってくる非情なものや。
自分にもやって来るけど「まる」の面倒だけは最後まで見れるよう
がんばるかいの。
「まる」にご飯をあげたら、いつも猫が横取りしようとやって来る。
いつも猫に先に食べられるんやけど、「まる」はそれジーっと見とる。
するとしばらくして「ガルルルル....」っと怒って猫を追い払っていた。
フムフム、まだそれぐらいの気迫はあるんやな
ちょっとだけ安心したわ....