もぐおのかばん

もぐおがいろいろ吐露します

関西人だからといって無理におもしろい話をしなくてよい

 

自分の乗る車の車検の時期が来たので、ディーラーに車を預けた。

車を買うときに欲しい車のディーラーが近くになくて、隣の県で買った。

近いといっても50分ほどかかる。まあ同じ県内なら1時間以上かかるが....

 

自分の住んでいるところは関西。まあ端のほうだがギリギリ関西人。

「関西人はオチのない話は許さない」

とか言われるが、「そうやなぁ」と納得してしまう。

自分も、自分が書くブログは必ずオチて終わるように心がけてはいる。

そこは、ゆずれへんとこやなぁ....ほんまにオチてるかは知らんけど。

 

そこで、やってきた!車のディーラー。ここは関西ではない。いわゆるアウェイ。

気を使って話はするんだが、関西のノリとは違うのかいつも不完全燃焼の感じで

モヤモヤして帰る羽目になる。

今回はいろいろ話のネタを考えてから、車検の終わった車を取りに来た。

少しくらいは話が盛り上がるか?

 

「あープレッシャーで胃が痛え」

 

借りていた代車を止めてさっそく店内に入った。

すかさず受付のお姉さんがやって来る。テーブルに案内されて飲み物を聞かれる。

頼んだアイスコーヒーを運んでくるお姉さんに話しかけてみた。

 

「来るときに代車のドアを開けようとしたら開かへんかったんですよ。

なんぼ車のカギのドア開けるボタン押しても全然開かんから、

バッテリーが上がってしもたん違うかって思ってめっちゃ焦っとったんですわ。

ほんでよく見たら家にある違う車のカギやったんですわ。

もうパニックになるところやったわ!ハッハッハッハッハッ

 

「そうですか....」スーーーーーーーーーーーーーーーン

 

同じ話をやってきた担当の営業マンにしてみたが

「違う車だったら無理ですね」

と、ぐうの音も出ない答えが返ってきただけ。

 

そして、また話しかけてみた。

行きがけに代車にガソリンを入れに行ったら、ちょっとしか入らんかって

ガソリンスタンドのおばちゃんに「4リッターだけ⁉」って

でっかい声で言われたわ!

そんだけ少なかったら入れんでもよかったかな?ハッハッハッハッハッ

 

「いいえ、ありがとうございます。」

真顔で営業マンは言った....

 

もう無理に話すのが疲れてきた。最後の力を振り絞って

「前にこの店に来た帰りに、店の前のそこの二車線道路で逆走車がおったんや!

気がついて何とか止まったんやけど、軽のおばあちゃんが運転しとって

ハンドル持ったまま固まっとったわ!すぐ路肩に誘導したけど、

ホンマ危なかったわ~ハッハッハッハッハッ

 

営業マンはしばらく絶句してから

「逆走って本当にあるんですね....」

「僕も初めて遭ったからほんまびっくりしたわ!」

「......」

あかん!この話はふつうに驚くだけや!

 

この後も何か話したけれど、盛り上がらずそのたびに沈黙が襲ってきた。

 

帰る間際、営業マンが言った。

「この後はどこかに行かれるんですか?」

 

僕は静かにこう言った。

「(トークに)疲れたから、もう帰りますわ」

 

「そうですか、今日はありがとうございました!

お気を付けて!!」

 

僕が来てから今のその言葉が一番テンション高いやん!

帰るの喜んでるみたいやん....

 

「なんで普段そんなしゃべらへんのに気ィ使うて無理にしゃべらなあかんねん!」

一人で空回りをしていたことにモヤモヤして、やっぱり今日も

「イーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ」

となって家路につくことになった....