もぐおのかばん

もぐおがいろいろ吐露します

工場勤務は理不尽~ラジオ体操と朝礼編~



数年前まで中小の電子部品の工場で働いていた。

黒歴史にしてたけど、今、何となく封印を解く!

 

工場勤務の朝一番にやることといえば、そう!「ラジオ体操」。

就業時間は8時30分から開始となっているけど、ラジオ体操は8時20分から始まる。

早出手当はもちろんつかないが、強制参加である。

本当は、8時30分までに出勤チェックをすれば良いのだけど、ラジオ体操をサボると

勤務評価の査定に響いてくるから、そのため毎日10分ただ働き....

 

ラジオ体操は工場の外でやる。夏は朝でも炎天下、冬は零度を下回る極寒。

「絶対、体に悪いやろ」と思う時でも、誰も文句を言わず手足を動かす。

お通夜のような顔をして....

 

ラジオ体操がはじまると、異常に早い人や、遅い人がいたりしてバラバラ。

そもそもおじさん率が高いから、リズム感が悪い人が多い...だから、フリーダム。

 

たまに、本社から社長が来てラジオ体操に参加する時がある。

そんな時、役職付きの人は満面の笑みで社長にあいさつしに行く。

体操もすごく一生懸命やるその姿は、おもしろかった反面、サラリーマンの悲哀を

感じて気色悪かった。

 

ラジオ体操が終われば、部署ごとに別れて朝礼。

まず、社訓が載っている会社の冊子をみんなで読む。

当番の人が読んで、その後みんなで復唱。

当番は交代で順に回ってきて、曜日ごとに決まったページを読む。

読む文字数に差があって、火曜日は社訓だけなので文字数が少なくてラッキーだけど、

社員の心得というページは文字数が多くて、途中でダレてくる。

 

最後に朝礼当番の、大仕事がある。

「朝のひと言」

それは、日頃、気づいたことや困っていること、そして感じたことなど

何でもいいから発言しなければならない、まさに苦行だった。

人前で話すのも嫌だし、話す内容も考えなければいけない。

朝、支度しながら悩んで、通勤途中も悩んで、本当に憂鬱でたまらなかった。

結局「体調管理に気を付けましょう」とか無難なことを言って乗り切っていた。

ほんま、この慣習はやめたほうがいい、地味に社員の負担になるから!

まあ、もう退職したからまだやってるか知らんけど....

 

最後に面倒なのが、月に一度の会議のために本社からやって来る部長。

部長は朝礼に参加するので、その日の朝礼当番は部長が納得する「朝のひと言」を

言わないといけない。

そうしないと部長にツッコまれ、そして追い込まれ、この後ブルーな気持ちで

作業せねばならなくなってしまう。

 

そして「朝のひと言」が終わると、課長の

「部長、ひと言どうぞ」

という言葉と共に部長のトークタイムがスタートする。

部長の声のトーンで機嫌が分かった。トーンが低い時は、機嫌が悪い。

そういう時は周りに質問し始めるからたちが悪い。

答えられなければ、その場で公開説教し始める。

機嫌が良ければソロトークがヒートアップしていく。

機嫌が良かろうが悪かろうが、必ず15分以上話は続く。

その間みんなずっと立ったまま、耐え忍んで下を向いている。

この時間のことを「ロスタイム」呼ぶ....。

 

話、長いから仕事前にみんな腰にダメージ受けるねん!

 

あんまりいい思い出もなかった工場勤務時代。

こうやって改めて思い出しても、いいこと何も出てこんかった。

 

まあ、話のネタにはなったので、それで良しとしよう、一応やけど....