もぐおのかばん

もぐおがいろいろ吐露します

工場勤務は理不尽~クリーンルームは面倒千万~

電子部品の工場で働いていた。

その時の記憶を呼び覚ましてみる....

 

仕事場は工場の中のクリーンルームのなかにあった。

クリーンルームとは、中の空気がキレイに保たれた空間のこと。

ホコリやチリなどの異物が入らないように壁で密閉してある。

窓はあるけど、全部はめ殺し。精神的に圧迫されそう。

 

中に入るには防塵服という雨がっぱのようなものを着なければならない。

これが、ちょっと作業でバタバタしたりすると、体温が上がり熱がこもって

熱中症になりそうになる。

防塵服はキチンと着ないと意味がないけど、前チャックは開けるのが常だった。

そして靴を履き替え、マスクをして完了。

 

そしてエアシャワーへと入る。

入ってドアを閉めると同時に、風が前後左右と上から噴射される。

これは体に付いたホコリやチリを吹き飛ばすためにするんやけど、結構な勢い。

エアシャワーを浴びるには30秒ほど時間がかかる。

みんな浴びないでふつうに素通りしていた。

次の人が着替えて待ってるし、1秒でも早く終わらして帰りたいから。

これが、モノづくりの現場の現状のレベル。

 

これでやっとクリーンルームの中に入れる。

後は自分の担当の機械のところへ行って作業開始や。

 

クリーンルームはいちいち面倒だった。

休憩所はクリーンルームの外にあるので、休憩のたびに着替えなあかん。

トイレも外やから、休憩中にトイレに行くのは必須。

作業中にトイレに行きたくなったら、えらいことになる。

 

行く場合は、機械を止めて(代わりの人がいない)

作業場から更衣室まで行って着替える。それからトイレへ行ってすませて、

また更衣室まで戻る。そしてまた着替えて作業場へと急いで戻る。

(その間小なら3分程度、大はその時々によるため未測定)

トイレに行ってる間に製品が溜まって作業は遅れている。

だから、トイレに行きたくなってもひたすら我慢。

 

そんな時はいつも思い出す、あの番組。

「ザ ガマン」

1980年に放送されてた素人参加番組。試練と言ってゲテモノを食べさせたり、

断食や断水させ残り一人になるまで競わせる、昭和のめちゃくちゃ番組。

その時の試練で放尿我慢というのがあったのを思い出す。

「あの時の人もこんな風に耐えとったんやなぁ」

と、共感して自分も耐えて作業していた。

この職場、昭和のバラエティー番組とたいして変わらんな....

 

そもそも「作業が遅れたら、休憩中に追いつかないといけない」という

暗黙のルールがこの作業場にはあった。

そのルールのために休憩をつぶしたくはなかった。

コーヒーくらいゆっくり飲みたいからなぁ....

 

トイレ我慢していてやっと休憩のチャイムが鳴ると、わき目も降らず、一心不乱に、

一目散にとにかくトイレにダッシュ

やっと着いた!と思ったその時、掃除中のふだがドアノブにかかっている。

 

ホンマ、あの時ほどの絶望感はないで!

もう言葉では言い表せん!!

その後、どうしたかは想像に任せます....

 

 

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